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ビジネスの始まりから成長を支え続ける Square・セールス部門グローバル統括アシュリー・グレック氏

2021年10月11日

Twitter共同創業者のジャック・ドーシー氏がCEOを務める米国のFinTech企業「Square」が日本に上陸してから8年、日本では個人の決済手段としてのキャッシュレス決済の割合は10年前の2倍となっている。特にコロナ禍における在宅需要の高まりから伸び続けている。Squareは、これまで分業化されてきた決済、業務管理、オンライン販売が一つのアカウントで管理できるため、複雑になりがちな業務を効率化して多くの支持を獲得してきた。Squareの世界的な普及に多大な貢献してきたセールス部門グローバル統括のアシュリー・グレック氏に同社の強みを聞いた。

Square セールス部門グローバル統括アシュリー・グレック氏

やりたいビジネスに注力できる環境を作る

Squareは、共同創業者のジム・マッケルビーの苦い経験をきっかけに創業されました。マッケルビーはガラス工芸のアーティストだったのですが、彼の作品の購入希望者がクレジットカードしか持っていなかったのに、工房ではクレジットカード決済を受け付けていなかったため、2000ドル分の販売機会を逃してしまったのです。「売り手はどんなことがあっても商機を逃すことがあってはならない。買い手は自分の好きな支払い方法で購入できるようにしよう」との思いから、もう一人の共同創業者であるジャック・ドーシーと共にクレジットカードのリーダーを開発し、自分たちが持つiPhoneと繋げることでクレジットカード決済ができるようしたのが始まりでした。

誰しもが心からやりたいビジネスを行うために創業をするのであり、1日中在庫管理をしたり、顧客管理のスプレッドシートとにらめっこをしたりするために創業するのではありません。でも実際のビジネスは、好きなことだけ注力できないということも現実です。Squareは、ビジネス運営のための機能を一つにまとめ上げて必要なときにすぐ取り出せるサービスを提供しており、事業者の皆さまが本当にやりたい業務に集中できるよう、万全の支援体制を整えています。

2009年の創業以来、多くの事業者にSquareを選んでいただいてきました。今後はSquareのサービスをまだ提供できていない国にも進出し、当社のメリットを広く享受できるようにしていきたいと考えています。例えば現在スペインでは早期利用プログラムという形で、試験的に一部サービスを導入し始めています。また、2021年、メッセージアプリの開発企業「Crew」を買収し、既にサービスを展開している「Square スタッフ管理」の労務管理機能を強化し、一つのプラットフォームの中で事業者が現場の従業員へのさまざまなコミュニケーションを容易にできるよう環境を整えていく予定です。事業者のビジネスの成長に柔軟に寄り添っていけるよう、さまざまな新しいツールやサービスの構築を現在進行形で行っています。

Squareの3つの強み

Squareの強みは主に三つあります。一つ目はシンプルであるということです。製品のセットアップも簡単ですし、操作も容易で事業者は従業員へのトレーニングも労力を要することなく行うことができます。また料金体系のシンプルさも、他社にはないSquareの強みです。Square以外の決済事業者の中には、さまざまな追加の手数料を利用者に課していることがあり、新しい決済システムを導入しても思ったより利益が出なかった、ということがあります。私自身が前職の金融機関で決済業務を担当する中で、そういった手数料が事業者を悩ませているケースを数多く見てきました。Squareの場合は全て一つにまとまった料金体系で行っており、追加の手数料負担が生じる心配はありません。

二つ目は包括的なシステムを構築しているということです。事業者は通常、顧客管理、オンラインショップ運営、POSシステムの運用といった業務を全て独立して行っている場合が多いのですが、こういった業務がすべてSquareにより統合されてリンクした形で行うことができ、大幅な効率化が可能になります。

三つ目は、この包括的なシステムによって得られる情報を使用したビジネスへの洞察です。お客様がどこでどのような消費行動を行うのか把握したり、また店舗単位での商品の売れ筋情報だったりを全て可視化し、ビジネスが成長するヒントをつかむことが可能になります。

ビジネスは「対面かオンラインか」という二者択一の取引形態ではなく、さまざまな接点で商取引が行われるように今後も変化していくのであろうと思います。スマートフォンやタブレット、ウェブサイト、セルフオーダー式のキオスク(小売店舗)、昔ながらの対面販売など……。Squareとしてはこの接点をいかにシームレスにつなぎ合わせていくのかということが、私たちが提供するサービスの要であると考えています。

事業者の成長を支え続けるサービスを

私たちチームが仕事をする上で大切にしていることは「聞く力」です。Squareが提供しているのは新しいサービスで、同じようなビジネスを行っている他社が多くいるわけではないため、事業者には当社のサービスを理解していただくのが初めは難しいといった側面があります。そのため、まずは事業者が今どのような課題に直面しているのかとことん耳を傾けて、状況を理解した上で初めて自分たちが持っている製品やサービスをお客様の課題を解決する形できちんとお伝えすることができると考えています。

私は、仕事をする中で大きな課題に直面したとき、場合によってはすぐ解決するために取り組むのではなく少し時間をかけ、状況をしっかり観察して機会を待ってみるということを実践しています。その後解決するために少しだけ無理をしてみる、という挑戦を自分に課しています。どんな問題も、何もせずにいきなりクリアできることはまずありません。少しずつ時間をかけて、またちょっとだけ無理をしてやってみることで最終的には大きな問題もクリアできるようになるのです。

今後も、特にこれまで長年同じ手法を変えてこなかったサービス業、例えば旅行業といった業種に対してSquareを導入すると業務そのものが楽になるということを広くお伝えしていきたいと考えています。

事業者がビジネスをスタートし、運営して成長していくそれぞれの過程に寄り添い、業務のお手伝いをしていくのがSquareの使命です。Squareを使っていただいている事業者さまが成長する過程でより細分化されたサービスを提供していくときに、私たちがそれを支え、一緒に成長していければと考えています。事業者さまに寄り添い、いつまでも使っていただけるサービスを今後も提供していきます。

プロフィル
Squareのセールス部門 グローバル統括として、アメリカ合衆国、カナダ、日本、オーストラリア、イギリス、アイルランド、欧州連合の小規模からエンタープライズまでの新規開拓を統括。Squareのプラットフォームを利用することで、何が実現出来るのかを事業者に伝えるために、成長中のセールス部門を率いている。
決済業界で15年以上のキャリアを持ち、銀行員および銀行業界の戦略コンサルタントとしてキャリアをスタート。シカゴ大学(ブース・スクール・オブ・ビジネス)で学士号と修士号(MBA)を取得。

Square株式会社
https://squareup.co.jp

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