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<エコノミストTV>ニューノーマル時代の不動産戦略 ADVANCE村田幸紀代表

2020年08月03日


◆「半径500メートル以内の勝負」
「日本の地域別将来推計人口」によると、今後長期にわたって人口の減少が続き、2035年からは、すべての都道府県で総人口が減少するようになるという。地下の下落や空き家問題など人口減少に加え、新型コロナウイルスの流行など、今後の不動産業界はさまざまな課題が叫ばれているが、「不動産はマクロ経済ではなく、半径500メートルでの勝負」と語るADVANCEの村田幸紀代表。愛知県を拠点に不動産コンサルタントとして活躍し、「不動産投資の知識を身につけ、経済的自由を手にする」ことが信念という村田幸紀代表に、新たな時代の不動産戦略を聞いた。

ADVANCEの村田幸紀代表


◆人口減少時代も問題なし
 国立社会保障・人口問題研究所が2018年に発表した同推計によると、各都道府県での人口増加率は2020年から2030年にかけて、東京都と沖縄県を除く45道府県で人口が減少し、その後2035年にかけて全都道府県で総人口が減少していくという。
 不動産業界は、東京オリンピック・パラリンピックの需要などにより都心部を中心にバブルを迎えているといわれていたが、コロナショックによる景気低迷による市場の縮小が懸念されている。さらに地方都市での不動産投資には、人口減少に伴う需要の低下や空き家問題などの課題も多く、都心部と2極化する可能性も指摘されている。
 ADVANCEは名古屋を拠点に、投資の初級、中級者向けに中古の賃貸マンションなどの取得支援に特化した不動産投資コンサルティングを行っている。村田代表は地方都市での不動産投資について、「田舎で買って大丈夫ですかとか、人口減少は大丈夫ですか?ってよく聞かれます。マクロな話をされる方が多いんですが、不動産投資で重要なのは、その地域で1番か2番の物件を買うこと、半径300~500メートルの中で勝負をしているんです」と語る。
 同社では、地域内で優良な物件を取得することで、安定した入居者を確保し、収益性を上げることを重視しており、そのために銀行からの融資をできるだけ引き出すための「ROKET戦略」という手法を提案している。
 村田代表は「うちの仕組みの中で一番面白いのは、銀行をどう開拓していくか、自分をどう借りやすい状態に見せていくかということを徹底しているところです。1棟目、2棟目が借りられた人は次々に買えていけるので、しっかりとシミュレーションした物件を取得して、キャッシュフローを重視し、決算書を整えるなどして、新たな銀行からの融資を取り付ける形です」という。

村田代表の所有する物件。現在22棟を所有している。


◆どん底での“奇跡”
 自動車のエンジニアとして独立を目指していた村田代表は最初に不動産投資をした時の苦い経験からこの手法にたどり着いたという。「当時、僕の目線でいくと、1億、2億というのは絶対に無理で、3000~4000万円が上限だと思っていたので、名古屋市内のそのぐらいの木造のアパートを購入しました。当時、利回りが15%で、家賃保証もついていたので、ものすごくいい物件が買えたと喜んでいましたが、実はとてつもないリスクが隠れていて、約2年で全部退去してしまった」と明かす。借金の返済はあるが、家賃が入らずに貯金が減っていく。寝られずに、仕事も手につかないという状態になり、「いったんは諦めたんです。諦めた瞬間に奇跡が起きて、数日後に一棟丸ごと借りたいという人が現れて、本当に九死に一生を得ました」と振り返る。
 村田代表は「知識が結局なかったので、当時コンサルタントと言われている人からお勧めをされて買ったんですけど、結局不動産屋さんがやっているコンサルタントなので、利益誘導型なんですよね。仕方ないんですけど、リスクを一切考慮されずに紹介され、そのまま鵜呑みにしてしまったので、ちゃんと自分に知識が必要だと実感しました」と振り返る。そこで著名コンサルタントの1泊2日で50万円というセミナーに参加することを決意する。「セミナー費用を出したらほとんど生活費もないぐらいでしたが、奥さんに土下座寸前までして頼み込みました。そこで、木造の4000万円よりも、1億円のRC造の物件の方が、満額融資が出て買いやすいということが分かったんです。満額って無から有を生むようなものですから」という。
 その後、自身の投資が順調に進むと、コンサルタント業に乗り出した。「不動産投資で経済的自由を手にしたいというニーズがあることに気づいた。そこで成功し、
賃収入1億を超えた人たちを『ワンベスター』と呼んでいますが、そこから自分もコンサルをやりたいという人がどんどん出てきて一緒にやっています」という。
◆コロナショックもチャンスに
 今回のコロナショックにも村田代表は「リーマンショックは金融機関発でしたが、今回はそうではないので、金融機関もノーダメージではありませんが、不動産投資に対して融資はあまり締まっていない。逆に急に現金化したいという人も増えていて、価格が下がっているので、すごくチャンスだと思います」と見る。
 今後について、「家賃収入1億円を超えたワンベスターが59人出て、再現性があることが証明されたと思います。ただ、そうして経済的自由を手にした人が本当に幸せかというと違うということに気づいた。社会的に何か役に立つことを始める人も多く、その方向で何か取り組めればと思っています」と語る。
 コロナ禍でのテレワークの拡大により、地方移住の希望者が増加するなど、新たな流れも見え始めている。そんなニューノーマルの時代の不動産投資を見据える村田代表に注目したい。

村田代表がこだわるビジネスアイテム「マイクロソフトのサーフェス」


 ◆私のビジネスアイテム
 村田代表がこだわるビジネスアイテムは、マイクロソフトのサーフェスだ。「小さすぎず、大きすぎず、コンパクトで持ち運びが便利で、立ち上がりがすごく早い」という。「いろいろとテストをしていったんですけど、ダントツによかった。いつも2年ぐらいでPCを変えるんですけど、2年経っても何の問題もないので、本当に調子が良いです」と笑顔で語る。

◆プロフィル
むらた こうき 20 歳で、トヨタ系部品メーカーに就職し工場のエンジニアになる。
その後サラリーマンを続けながら不動産投資(賃貸業)を開始。38 歳で、不動産投資コンサルティング事業として「不動産投資で経済的自由を手にする会」を設立。現在22棟、584戸を所有し、年間の家賃収入は4億円を超える。著書「新1年目から成功する 不動産投資 村田式ロケット戦略のすべて」(YUKAZE)が8月末発売予定。

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