2022.06.16

選ばれる企業は、デジタルツールの環境変革から。

働き方が激変する中で、企業と働き手とのパワーバランスも変化している。その中で、これからの企業に必要な視点は優秀な人材にいかに「選ばれる」企業へ生まれ変わるか。 そのためのヒントを探求してみたい。

働き方の多様化

コロナ禍でオフィスに出社することが当たり前ではなくなり、テレワークが急速に普及する中、企業側が働き方のシフトチェンジに対応できないと、人材不足や競争力の低下に陥ってしまう。逆に対応できれば、ビジネスの優位性を高め、優秀な人材が集まってくるようになる。このような“選ばれる”企業になるためには、どんなことが求められるのだろうか。

こうした中、企業はいかに幅広い選択肢を働き手に提供できるかが一つの課題とも言える。従来の「働き手が企業に従属する」関係から、逆に働き手が企業を選ぶような関係性に変わりつつあるためだ。

例えば、「そもそもこんなに広いオフィスが必要なのか」など、さまざまな事柄の意味を企業や働き手が問うようになった。働く場所に関してはこれまでオフィスの一択しかなかったが、現在は自宅やサードプレース、あるいはワーケーションなど豊富な選択肢が出てきている現状。企業が場所の選択肢を増やす傾向が色濃く出始めている。

企業が豊富な選択肢を働き手に提供するため、主役となるのがバックオフィスだ。優秀な人に選ばれる企業となるには、働く場所の多様化だけでなく、いずれの場所でも生産性が高まり、またイノベーションが起きるような仕掛けをバックオフィスが主導して用意しなければならない。 この際、選択肢は多い方がいいとはいえ、やみくもに増やすのではなく、それぞれの利用状況を把握し、働き手にとって望ましい状態を維持するとともにブラッシュアップしていく動きが求められるだろう。

また、選択肢を用意するだけでなく、働き手が自発的にさまざまな業務をこなせるような「仕組み化」も欠かせない。テレワークが広がり、働き手とバックオフィスが同じ空間にいる機会が減ったためだ。

そして長時間労働の是正、雇用形態に関わらず公正な待遇を確保すること、仕事と生活の両立などの対応が求められる時代を迎えている。 もちろん、事業の成果を高めることも実現しなければならない。そのためにはペーパーレス化やテレワーク、電子契約といった作業密度の高い環境も必要になる。とはいえ、日々の業務に忙殺される中で、なかなかバックオフィスや担当部署はこうした環境を容易に構築するのが難しいのが現状だ。

慣れないITツールが増えたことにより、バックオフィスへの問い合わせが増加傾向にあり、限られたリソースで対応しなくてはならない担当者の業務は逼迫(ひっぱく)しているのが現実。働き方改革を進める上で重要なのは、ツールを導入するだけではなく、アフターサポートの体制も整備することだと言えるかもしれない。

デジタルツールの導入を入り口にした組織変革

また、問い合わせ対応のような属人化しやすい業務は、業務プロセスが統一されていないことで生産性が上がりにくいという課題もある。それらを解消するには、業務の仕組み化による「暗黙知」の解消や運用プロセスの見直し、業務のシステム化が必要となる。

さらには、昨今さまざまな企業で推奨されるようになったウェルビーイング経営へのシフトも重要な課題だと考えられる。ウェルビーングとは、「肉体的にも精神的にも、そして社会的にも満たされた状態にあること」。働き手のウェルビーイングを実現することは、企業にもメリットをもたらすものだ。働くことの満足度が向上すれば、モチベーションも高まり、結果的に生産性の向上につながるためだ。従業員満足度が高い企業は顧客に対して質の高い対応も可能になり、顧客満足度が向上する。そうなると、売り上げにもつながり、好循環が生まれる。

コロナ禍で一般的となったテレワークを取り入れることもウェルビーイングを実現する一つの方策と言えるが、快適なテレワーク環境を構築しなければ、逆に働き手のストレスになってしまうこも考えられる。つまり快適なテレワークに適した端末を用意することも必須条件となるのだ。通信機器大手・富士通が、2021年に「テレワークにおけるPC関連の課題」について調査を行ったところ、端末セキュリティと使い勝手、持ち運びに関する回答が数多く寄せられたという。つまり、これらの不満・不安を解決するPCを選べば、快適なテレワーク環境を構築できるということになる。

これまで企業優位だったパワーバランスが、コロナ禍を機に変化し始めている。変化に対応できない企業は働き手に選ばれないだけでなく、長期的な視点で見れば激しい競争を勝ち抜くことが難しいはずだ。 選ばれる企業となるためには、デジタルツールの導入を入り口にした組織変革が欠かせない。

転載元:Qualitas(クオリタス)