2023.02.13

新しい「不動産マッチングプラットフォーム」を創造し、自由な不動産取引市場を構築する

自由度と納得感が低い現状の不動産取引を改革するべく、事業を展開している不動産パートナーズ。今春、オンライン上で個人の売主と買主を直接結び付ける新しい不動産プラットフォームを立ち上げる。自由な不動産取引を実現し、ライフスタイルに合わせた住み替えが当たり前にできるような世の中をつくるべく奮闘する坂﨑晃啓氏に聞いた。

ライフスタイルに合った住環境を

適正な金額で不動産を売りたい人と、適正な金額で買いたい人に出会いの場をつくり、双方が豊かな生活を手に入れるお手伝いをしたい。そんな志を抱いて2016年、不動産パートナーズを創業しました。

常々、指針としているのが、「今行っていることは社会から求められていることなのか」「それは正しいことなのか」という問いかけです。不動産業界で仕事をする上ではこの二つが特に重要で、この問いを念頭にサービスを提供していかなければ、弊社が存続する意味はないと思っています。不透明な部分が多い不動産業界の中で、私たちは、顧客にとって適正で納得感のある不動産取引を行うという覚悟を持って、事業を展開しています。

よく「マイホームは一生に一度の買い物」とか、「人生で一番高い買い物」という言い方を耳にしますが、「高い買い物」だからこそ、ストレスを感じながら一生そこに住もうという発想は間違っていますし、ライフステージに合わせて何度も住み替えていくものだと考えています。例えば、子供たちが独立して夫婦だけなったら、2人で暮らしやすいサイズの家に住み替えたり、新婚夫婦に子供が生まれたら、住んでいたコンパクトなマンションから子育ての環境が整ったエリアの広い家に住み替えたりした方が暮らしやすくなり、人生そのものが豊かになると思います。もっと自由に住み替えをしてライフスタイルに合った住環境を手に入れてもらえるよう力になれたらと思っています。

不動産業界への疑問が原動力に

大学卒業後に飛び込んだ不動産会社では、成績を上げるために必死に働きました。しかし次第に数字を上げることだけに躍起になっている自分に違和感を覚えるようになっていたのです。私たちが行っている不動産の仲介は、会社の利益や自分自身の成績が重視され、必ずしもお客様にとってベストな不動産取引になっているとはいえませんでした。例えば、Aという物件が気に入っているお客様を、こちらの都合でBという物件に誘導するといったことも多々ありました。

不動産取引に関する知識・情報を多く持たない個人のお客様は、その取引が自分にとって良い選択だったのか判断できる材料を持たないため、仲介業者のことを信じるしかありません。

実際、個人の売主が土地の売却を仲介業者に依頼した場合、仲介業者にとってはいかに多くの仲介手数料が得られるかが取引のポイントになるため、手間がかかったり、手数料が少なかったりする仲介取引はお客様の知らないところで敬遠されることもあります。さらに、そうした個人の売主から個人の買主が土地を買うこともなかなかできません。なぜなら、売却の依頼を受けた仲介業者はポータルサイトに掲載をせずに、水面下で建売業者にのみ紹介をして取引を完結させてしまうことが通常に行われているため、個人の買主はその物件に出合う機会自体を喪失してしまっているのです。

プロである事業者との間にある情報格差が埋まらない限り、お客様にとって一番良い取引が行われることはなかなか難しいかもしれません。こうした現状を変えるため、お客様が不利益を被ることなく公平な取引が実現できるよう、不動産パートナーズを設立しました。

不動産仲介を挟まない取引を実現

弊社が現在最も注力しているのが、今春にローンチ予定の「不動産マッチングプラットフォーム」の開発です。これは、仲介業者に頼りきりな現状の不動産取引形態からの脱却を目指すもので、不動産を売りたい個人の売主と、買いたい個人の買主をサイト内の地図上で直接的に出会わせ、我々プロがより良いマッチングができるようサポートしながら見守り、納得感と満足感のある取引に導いていくサービスを提供するものです。

売主と買主が直接出会うことから、通常は物件価格の3%かかる仲介手数料や、諸費用が抑えられ、手残り金額も増えることになります。建築にかかわるハウスメーカーや工務店、その他の登記や保険、住宅ローンなどの関連業務も、サイト内で自由に選択できるようになる予定です。

この「不動産マッチングプラットフォーム」によって、個人のお客様も今よりもっと自由に住み替えが可能になりますし、売買によって被害を被る方々もいなくなると確信しています。ローンチ後はまず本社のある愛知県を中心に展開し、サービスを盤石なものに仕上げて全国展開へ発展させていく予定です。

本当のイノベーションとは、変革することはもちろん、それが日常の一部になることだと考えています。弊社はこれまでの不動産業界にあった悪しき慣習を見直し、皆様にとって日常の一部となり、利便性が高く公平な不動産取引を今後も提供していきます。

株式会社不動産パートナーズ

代表取締役

1982年、愛知県出身。2005年中央大学法学部卒業。同年4月三井不動産販売入社。新築マンション・戸建ての販売営業、個人・法人仲介業などに携わる。2016年3月同社を退職し独立。同年4月名古屋市で不動産パートナーズを設立。現在に至る。

https://real-estate-partners.jp/