2022.08.04

中小企業の営業のデジタル化と和菓子文化の発信に尽力

中小企業も業務のDX化が課題となる中、渡辺ホールディングスは、中小企業の営業活動に特化した売り上げ向上支援のDXサービス「DXA」を開発、MA(マーケティング・オートメーション)を駆使し、DX化に悩む多くの中小企業をサポートしている。また、「国際和菓子協会」を設立し、「和菓子を通じて、日本文化を発信したい」という渡辺大河代表取締役に聞いた。

マーケティング力とAIを駆使した売り上げ支援

現在、不動産系サイトやM&A関連サイト、ビジネスニュースサイト、副業サイトなど30以上のサイトを運営しており、それらを活用して、「話題性」や「口コミ」を拡散、演出してきました。さらに、基盤サービスである「DXA」は、弊社のデータ収集力、マーケティング力、AI技術力の強みを駆使した売り上げ支援サービスで、クリック数や閲覧時間、興味関心を引きやすい内容など、人・モノ・お金の動きに関するデータを収集し、成果を追求できます。

アフィリエイトのようなクリック広告を目障りに感じているユーザーは少なくありません。弊社が運営しているサイトは、あくまでユーザーの興味関心で検索した「食レポ」や「情報収集」、「口コミ」がベースになっており、値引きやキャンペーン目的ではない顧客流入を狙えるため、単純な価格競争に陥りづらく、適正価格でサービスを提供できるといったメリットもあります。

新聞配達店とデリバリーシステムを構築

今年7月には、新聞配達店と飲食店そしてお客様をつなぐ「denden(デンデン)」というサービスをリリース予定です。これは新聞配達店の配達モデルを活用した出前サービスのようなもので、ネットや電話、メニューの冊子から、誰でも簡単に注文できる仕組みです。

私たちは配達システムを新聞配達店に無償で貸し出し、その代わりにオーダーされた商品を自宅に届けてもらい、さらに当社がデザインしたフリーペーパーの印刷もしてもらいます新聞配達店は印刷ルートや印刷所を既に持っているところがほとんどなので、大きな負担をせずに、新たな事業にチャレンジできる仕組みになっています。新聞の需要減少により、経営が悪化している新聞配達店も少なくないので、既存ビジネスモデルを崩さずに、新たな仕事を創出し、店舗や地域の活性化に貢献できればと考えています。

和菓子店のフランチャイズ展開も

新たな取り組みとして、和菓子店のフランチャイズ展開に注力しています。本当においしい和菓子屋の数は、年々減ってきている印象です。本格的な和菓子を作るには、非常に多くの手間暇がかかるにも関わらず、和菓子職人の年収は200~300万円ほどで、和菓子職人になりたいと考える人が減るのは当然でしょう。日本の和菓子文化が衰えてしまうのは非常に悲しいことです。

そこで、本格的な和菓子をセントラルキッチンで製造し、誰にでも簡単に販売できるようフランチャイズ展開すれば、おいしい和菓子をより多くの人々に食べてもらえると考えました。小ロットで必要な分量を製造し、店舗へ送れれば、食品ロスを減らし、人件費や手間暇を削減できます。2022年9月には「国際和菓子協会」を設立する予定で、ユネスコ無形文化遺産である「和菓子」を世界に広めながら、和菓子のSDGs化も進めているところです。他国の文化に迎合するのではなく、日本の文化通りに、日本のおいしい和菓子を広めていきたいと考えています。

このところ日本は少し元気がなくなっているように感じます。少しでも、日本の和菓子のおいしさや日本文化の素晴らしさを世界へ発信し、日本の存在をアピールしていきたいですね。

株式会社渡辺ホールディングス

代表取締役

1974年、千葉県出身。20代で不動産、建築などの営業職を経て2006年、中国飲食業界3位の「火鍋小尾羊」の日本進出を手がける。2008年株式会社フードナビを設立し、「浜焼太郎」「Cfarm」を全国116店舗のFCを展開。2017年、株式会社ワンダービルド設立、「北海道うまいもの館」を全国展開。同年、株式会社渡辺ホールディングスを設立。中小企業向けの「デジタル営業 DXA」をリリース。グループ会社として、「Café Hanamori」「京都利休のわらび餅」「焼肉商店浦島屋」「菓匠 六雁」などを展開。「和菓子」を世界に広めるため、国際和菓子協会の理事長も務める。

https://watanabehd.co.jp/