2022.07.19

ポルシェの進化論

ポルシェと言えばレーシングカーやスポーツカーなど、硬派なイメージを思う浮かべる方もいるのではないだろうか。しかし、最近はこうしたハイスペック車の製造だけでなく、EVスポーツカー「タイカン」の開発にも力を入れている。また、企業ブランドのPR活動や社会活動も行っており、体験スポット「ポルシェ エクスペリエンスセンター東京」の展開するなど、環境問題や次世代に向けた教育のサポートなどへの様々な取り組みにも積極的。直近の売上げ数字なども含め、ポルシェの進化とこれからについてご紹介する。

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環境に配慮した車の開発も

ポルシェは1931年の創業後、F1グランプリやル・マン24時間など、世界各地のレースで功績を残してきた。日本でもスーパーカーブームなどを経て、世界的なスポーツカーメーカーとして知られており、最近でも911タルガやパラメーラなどスポーツタイプの新モデルを積極的に発表している。しかし、近年はEVスポーツカー「タイカン」の開発や「パナメーラ」へのPHEVモデルの投入など、環境に配慮したモデルの開発にも力を入れている。

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体験スポット「ポルシェ エクスペリエンスセンター東京」を展開

ポルシェはイギリス、アメリカなど5カ国8カ所で、スポーツドライビングおよびブランド体験施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター」を展開してきた。2021年夏には、千葉県木更津市に世界9カ所目となる「ポルシェ エクスペリエンスセンター東京」を開設している。この施設ではダートやオフロードも含むドライビングエリア、インストラクターによるポルシェの運転理論や技術のレクチャープログラム、本格的なレーシングシミュレーターといった体験ができるほか、コーポレートイベントなどポルシェブランドを体験できる催しも行う。

若者のサポートや環境改善など、CAR活動にも力を入れる

2020年は、ポルシェは若者が夢を持ち、追いかけ、かなえることを応援するCSRプロジェクト「Porsche. Dream Together」を立ち上げた。このプロジェクトでは、小学生から高校生、奨学金を活用し学ぶ学生まで幅広い年代を対象に、さまざまな体験プログラムやカリキュラムを用意し、学びをサポートする。また、前述のポルシェ・エクスペリエンスセンター東京は、開設地の千葉県と「自然環境保全協定」を締結し、希少植物の専用保全エリアの設置、植生の回復、伐採樹木量を把握し公開するなど環境改善にも取り組む。

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進化を続けるポルシェ

2020年、ポルシェの新車販売台数は世界全体で前年比3%減の27万2,162台(2019年:28万800台)と減少したものの、アジア太平洋とアフリカ、中東では成長を続けている。また、こうした数字の年次リポートに関して効率化を図っているのも特徴ある取組みの一つだ。2016年からアニュアルレポート(年次報告書)とサステナビリティレポート(持続可能性報告書)を統合するとともに、AR(拡張現実)機能を採用し、複数のデータの比較が容易にできるようになっている。環境への配慮や、体験施設の展開、社会貢献などポルシェは着実に進化を続けている。企業の取組みをジャッジするのは市場という向きもあるだろう。しかし実際、ポルシェの売り上げはインドや中国を含めた、多くの人口を擁する地域で拡大傾向にある。日本でも11年連続で販売台数を伸ばしており、消費者に着実に受け入れられているといえる。進化を続けるポルシェ。今後の成長も期待したい。

転載元:Qualitas(クオリタス)