2022.11.23

サスティナブルファッションの考察

「持続可能な」という意味を持つサスティナブルは、現代社会においても広く多用されるようになった。特に地球の自然環境の維持に役立つ事業や開発、自然環境に配慮した行動を表現する際によく聞くようになった言葉だ。 また、自然環境を意識した環境で生産されたコーヒーは「サスティナブルコーヒー」と呼ばれたり、海洋環境保全に配慮した水産物や自然環境に配慮した環境で作られた食品が「サスティナブルフード」名付けられたりすることも。 そして今回は、サスティナブルファッションについて考察していきたいと思う。

ファッションにおけるサスティナブル

今、ファッション業界でも「サスティナブル」を意識した動きが進んでいる。ファッション業界は地球環境汚染に対して、石油産業に次いで響度が高い業種だという説もあるほどだ。ファストファッションの流行の影響もあり、衣類の年間消費量は年々増加傾向を辿り、それに合わせて一人当たりの洋服の廃棄量も増えている現状。20年前に比べると、2倍の洋服が廃棄されていると言われている。廃棄物の量もさることながら、衣服を作る過程で生じる汚染水や温室効果ガス、衣服に毛や皮を使うために動物を大量に処分することなども問題視されてきた。
それがファッション業界において、「サスティナブル」を意識した動きが進む大きな要因と言えるだろう。

サスティナビリティを意識したブランドが増加

サスティナビリティに対する意識の高まりを受けて、各ファッションブランドも動き始めている。ハイブランドの中でも、いち早くサスティナブルな活動に取り組んだのがステラ・マッカートニーだ。レザーを使用せず、エコ素材を使用して服を製造している先駆的ブランドと言える。ステラ・マッカートニー以外にも有名ブランドやショップなどが、エコな素材を使ったり、動物の殺傷をストップしたりと、サスティナブルな活動を徐々に始めるようになったことも大きな潮流の一つだろう。

リユースショップへの注目の高まり

そんな業界の動きを反映し、今再注目されているのがリユースショップだ。着なくなった洋服を捨てるのではなく、売るというかたちでリサイクルする流れは、サスティナブルな活動と道理にかなっている。また、サスティナブルの意識が高い人たちの間では、何か新しいアイテムを買うとき、「不要になった時に販売価格の相場がいくらになるか」ということも含めて購入するかどうかを検討することが当たり前になりつつあるのだそう。そんな中、購入するときに買取金額の保障をしてくれるお店も出始めた。

例えばKOMEHYOでは、3万円以上の商品をKOMEHYOで買って3年以内にKOMEHYOで買取してもらうときに、万が一査定額が0円だとしても買い上げ時点で保障した金額を支払ってくれるサービスがある。こうしたサービスがあるお店を利用するのはサスティナブルなアクションの一つとなり、今後ファッション流通の“当たり前”になっていくかもしれない。

日本のファッションにおけるサスティナブル

海外に比べると、日本のサスティナブル活動はまだまだ活発だとは言えない。しかし若い世代を中心に人気を集めているフリマアプリなどの到来によって、使わなくなった物を捨てるから、譲る(売る)という行動が徐々に広まりつつあるのも実情だ。さらに物を買う時においても、徐々にサスティナブルに対する意識が高まってきている。

サスティナブル活動に正解は存在しない。一人ひとりが持続可能な社会を目指し、できることをやる他にない。リユースショップで流行に左右されない、長く使えるアイテムを購入するなど、無理せず今からできることから始めてみてはいかがだろう。

転載元:Qualitas(クオリタス)